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野村 靖; 崎野 孝夫*; Nikolaevna, S. O.*
JAERI-Research 2000-034, 95 Pages, 2000/07
溶液燃料を扱う再処理施設等における万一の臨界事故発生においては、第1出力ピークの発生を把えて、警報発報により従事者の速やかな待避を促して事故による被ばくを最小限に抑える必要がある。本報告では、臨界警報装置の設計・設置に役立てるため、事故時に予測される第1出力ピークの大きさ、及び放出エネルギーを簡易に評価できるモデルを開発したので、その内容を述べる。また、フランスで公開されたCRAC過渡臨界実験データをもとに、過渡臨界解析コードTRACEを用いたシミュレーション結果により、簡易評価モデルの妥当性を検証したので、その結果について述べる。
野村 靖
Nuclear Technology, 131(1), p.12 - 21, 2000/07
被引用回数:3 パーセンタイル:26.42(Nuclear Science & Technology)溶液燃料を扱う再処理施設の臨界事故発生においては、最も高い第1ピークの後に第2,第3ピークが連なる出力振動が観測されることが多い。臨界警報装置は、この第1ピークの発生を捉えて、いち早く従事者に臨界事故の発生を知らせ、現場から退去させることにより被曝を低減させるようにする。したがって、臨界警報装置の設計においては、この事故時の第1ピークの大きさを推定して警報発生しきい値を設計する必要がある。また、警報装置の設置場所の選定のためには、この第1ピークの大きさによってもたらされる従事者の被曝の程度を推定して、設置の適否を決める必要がある。ここでは、この臨界警報装置の設計・設置に役立てるため、警報発生のために必要な最小臨界事故時の核分裂数を、また、警報装置設置場所の選定のため必要な最大臨界事故時の核分裂数を簡易的に評価できる計算式を導出し、フランスで公開されたCRAC実験データと比較してその妥当性を検証したので、これらについて報告する。